はるかなフィジーで

あの島からここにきた
さっきまで山を歩き
重力を足に感じていた感覚はここにはない別世界

小舟で来れることもあれば

泳いで独り来るときは
それはそれは覚悟がいる

行く覚悟
死なない覚悟
死んでも良い覚悟
戻る覚悟

が入り混じる

無の境地で
頭ではなく感覚で泳ぎ潜る

海に漂いあの山に戻るには
波を潜っては交わすこと100回位か?

刻々と移りゆく
宇宙と海に合わせて逃げ回る

魚、サンゴ、カニ、えび、貝、海水
鳥も山も全ては全身全霊で生き
完璧法則とお互いが地球を破壊することも
汚すこともなく生きている

そんなよそさまの家に
土足で上がり込んだ人間
を知ることは大切だと思った

都会のビルの隙間では
感じえない野生に生き
サンゴや魚を思いやる時間など
植木鉢の家じゃわからないな

あの山へ戻ると決めて
戻れたときの感覚は今も体に染み込んでいる

よかったな〜
生きてるな〜

独りでにんまり
満足の海に漂う

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