絶滅

酸素ボンベは使わない

息を止めたつかの間に
光陰を読む

人が人力で行ける範囲でいい

人間がなんでも
都合良く手に入れてきたこの100年で
たしかに便利にはなったものの
引き換えに失った景色はもうもどせない

これ以上
長きにわたり澄んでいた
海の物語を壊す必要はないのだから

海岸がコンクリートで固められたら
この波も絶滅する

美しい朝日の日本の冬の海に
暖かな光が差し込むこの景色を
いつまでも未来の人々へ

呼吸をあわせ
こころにこころを
重ねて行く

ハワイではこれを
アロハという

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