一振り

よく波の中へ独りで怖くないですか?
と聞かれる

古い命のかかる武術に重ね
命がかかるからこそ存分に動くしかない

命がかかることを考える暇などない
そのくらいに体が動かないと死ぬ可能性が高い

そんなことより
人かきでも片手で泳いで逃げたい

考えているうちはダメで
無意識?
夢中の方がわかりやすい

古武道に似ているのは
無というか、無心というか
水や見えない水中にも風が吹くから
その風の感覚
波のきっ先を読み
体をその時々に合わせて入れ込む

基本的水泳の基礎が何よりだが

水をズルく無駄なく使うダセイを使えるかできまる

船が急に止まらないように
水は意識の素の生まれるある方向の動きを運ぶ

無駄なく水面や水中を動くのだが

水面と
水中だと
水の掴み方が違う

例えるなら
水中は硬い

水面より怖くないが
大波に巻かれたら真っ暗な泡の中
それは切ない
顔をあげたら空から波が崩れている時もある

経験と体験を鳥肌の数でで知るしかない

怖い時
心が乱れる時

胸にスッーと八方から
絵も言えない怖い電気回路のような何かが
集まる

そこを諫め消さないと
どんどん怖くなり
体が硬くなる
これが俗にいうパニック

陸でできることの
わずかしか海ではできない

陸でできたことは関係ない
海に合わせ、波のなかへ思い切り入るしかない

そこで回転してパチリ!

自分に正直に生き
黙って繰り返すうちに
他力を捨て
限界を決めず
自力で無限な可能性に向かうのみと知る

世のいう困難は
人間が頭で造化した困難という幻

世間的な大人の社会の点数や結果ではない
過程に過程を重ね
一生懸命やった結果がその時の自分にふさわしい自然な答え

大切なのはそこに後悔がないように
大胆に行く!

死んで悔いのないように

発言を撤回します

全てがなかったことにできる日本の大人を見た
子供たちはどう思うんだろう?

言ったんだから
いいんじゃないかな

本当にそう思ったのなら

海で身も心も裸で
泳げば嘘なんかつけません

ゴミを捨てようなんて思いません

電気製品に囲まれた暮らしの時間だけ

人間が宇宙と約束をし
海や山に滝に心を傾けた時間が
失われていく

車のナビを見て目的地についても
道なんて覚えちゃいない

こうして
人間の野性的な感覚や
自然との調和や調律が失われ

やがてギスギスしていく

静かな時こそ
気がつくこともある
答えは遠くになく
捻り出すものでもなく

案外身近にその鍵はある
既に自分の中にある

手を使い海をひとかき
手を使い風をひとつまみ

水のだせいを感じ
深い呼吸をして
太陽を浴び
月を浴びる

よくわかりませんが

群れないで自然に
独りでいた方がいいです

神仏を尊び
修行を重ね
自然と身の丈を合わせていく

嘘つきな大人が増えたら
青い海がこのままでは消えてしまうかもしれませんね。

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