その場で知る

クック諸島ラロトンガ島

サーフポイントがわからず
レンタルバイクで島を1周(50分)するも
全く波がない

ま〜いいか

海一望のホテルでハンバーガーを食べ
来た道を戻ると

さっきまで無かった森の海辺に
同じレンタルバイクが海に向いて停まっている

もしや?
と思い
近づくと遥か沖にサーファーが二人!

嬉しかった〜

このまま波がない島に来たか〜と
笑いが,にたにたとしながら
急いで宿に戻り
ウェットに着替え海に着くと
すでに1時間
海からあがる彼らとすれ違う

皆ブギーボーダーで
ニュージーランドからきたという

「どうやってでればいい?
流れはきつい?」

「流れがないから
真っすぐいけるよ」

「浅いから気をつけて
えっ?泳いでいくの?」

そして片道20分泳ぎ
途中青黒い崖でダウンカレントに飲まれ
体が縦に吸い込まれ
慌ててダッシュ!

怖い!
実際は潮が相当流れている
強烈な引き潮

沖に出ると
誰もいない水面で
はるか彼方に切り立つ緑の島
よくもここまで泳いだな〜
と笑う

しかし美しいな〜
透明だすべて
自分さえも影がないんじゃないか?

今まで知りうる中で
最高に速い波がリング状に迫り来る

浅い水深と岩だらけの海底に
頭があたれば終わりだな〜

波に負けない太い枝珊瑚の森を
固有種の鮮やかな魚達舞う

彼らには楽園だが
人間が泳いでいつまでもいられる場所ではない
ことはわかる
海で立ち泳ぎで九字切りをし
撮らせてくださいとお願いをした

古来からの独特なポリネシアの神様が澄む聖域だと感じた

やがて大雨が景色を包み
波もサイズアップして来た

40分撮影し
戻れなくなりそうな潮の引き具合が
帰りが心配になり
緊張も切れはじめ
怖さが胸に集まった

地球のありのままの力に
立ち向かってはいけないが

心を飲まれてはいけない

心と体を1つにして
前に向かうのみ
ここでは待ったも休憩も無い

波の中で退く事はない
大波が来ても生きたいか?
諦めるのか?の

単純明快な海と人間のバランスは
えもいえぬ都会じゃ隠して来た真理

この
独り漂う
ありったけの宇宙観がたまらない

海のおきて
に身を委ね

海のおきて
に敬意を尽くす

海は生きていて
全てを見ている

宇宙や月の引力と
風の物語にたちあった

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