Makoto Kashiwabara

写真の師匠
柏原誠の家と墓参りに
すっかり歳を重ね、料理が上手でいつもご馳走になった
書道家のお母さんにも数年ぶりに雨の中お墓へゆっくり歩いて
話をした

1960年代此の家は下宿宿をしていた
ある日
ホテルのレストランで働き、後に業界ですごい写真を撮り有名になった青年だった半沢さんに

こんな仕事しててものしょうがね〜だろ
カメラ教えるから手伝って見ないか?
と一人のカメラも持ったことのない青年を
カメラマンに変身させたのもオヤジ

ユージンスミスのアシスタントや現像をしていたオヤジ

僕は最後の弟子
1998年ある場所で会い
この人の持つ魅力と雰囲気に
思い切って習いたいと話すと

お前さんが来れるときにいつでも来ればいい
と、10ヶ月くらいここで、光や現像や哲学を教わった

暖かで
おおらかで自由で
仕事には厳しい
大胆なオヤジだった

あのな
ファインダーなんか見るなよ!

バ〜ン!って押せ!

カメラなんか所詮な機械よ
いいな

モデルのキラッとする所を押せ!
今はわからないかもしれないがな

いつかわかる日が来ると思うよ

いいかい

見ないで押せ!

戦場カメラマンの流れを吸収していたことは
最近改めて感じた

97%おめでとう
素晴らしい世界を見つけたな!
命がけだな

私はユージンスミスのアシスタントをしていました
君の写真はなんだかキャパのようだと

丁寧な初めて
手紙をくれたのは2010年ごろ

人は人生の帰路で
こうした、暖かなガイドと師に出会う
そんな一人の男の中の男

ありがとうございました。

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