Dream of you

92年頃バリ島のサヌールにいた

あてのない旅のオーストラリアもなんだか退屈になり
1年にこだわらず帰ることにした
なんだかあても無く行く 目的はクリアーしたという満足感

そんな帰り道9時間だけ経由したバリ島に衝撃を受け
以来数ヶ月おきにオーストラリアの行き帰りに
必ず途中下車した祈りの島

ある日散歩してると
海岸近くの土産物屋が並ぶ道のはずれに
一軒の薄暗い骨董屋があった

ためしにはいると
黒いメガネのタンクトップのおじさん

名前はマデさん

あるはあるは
古い仏像やら布やらごっちゃごっちゃ
だが
いいものがある?
そのへんの新しい土産用の木彫りとは違うオーラの
仏像やらなにやら

甘い砂糖画はスプーン2杯はいったコピやお菓子をだしてくれた
騙される?のかとおもったが
いいおじさんで、自分の家族や村の写真を見せてくれた

結局古いインドネシアの手織りのイカット 布 大小2枚
毎日通い値切って、真顔で無理だな
といわれながらも
日本円で1万6千円位で分けてもらった

お金見せても無理だといわれたから
本当に高いんだなとおもった

そんなマデさんと数ヶ月おきにバリに来るから
仲良くなり、家に泊まりに来なさいといわれ
田んぼの村タバナンへ
道も適当で地図に鉛筆で丸されただけ

バリは当時1本道で覚えたらわかりやすく
ついた大きな家には奥さんや
キリッとしたお母さんもいて
ものすごい料理をふるまってくれた

夜寝る前に
歯ブラシあるから
みがきなさい
と言われ
洗面所へ行くとはブラシが1本コップに
たっていた

へーみんな1本で磨くんだー

疑いなくどうせ水で洗うんだから一緒だと
磨いた

ベッドはやっぱり
カビ臭かった

翌日は一緒にタナロット寺院の中へ
白い民族衣装に着替え
額のチャクラにお米をつけて、お供えを渡すと

お坊さんにしばらく拝んでもらった
名前をあげると言われた

お前はミキプトウー

なんだ長男ミキ
じゃないか

マデじいが
白い蛇がいる穴があるからみろと言うが
嘘っぽかったが本当にいた

翌日
今度は奥さんの実家へ朝から行くといわれ
レンタカーのジムニーに奥さんと息子の三人で
途中いくつもの寺院にお参りしながら
シガラジャというバリの反対側の昔の首都の村へ
息子が日本の歌を聞こうと
山道で
オンボロなラジカセにテープをいれたら
大音量で 恋人よー


いちゅわ まゆみ

イツワまゆみ か

きいたことないなー

結局おばちゃんの
お参りが本格的で
着いたら夕方に

夜ご飯はセミだった。
これは次回

そんな田舎の家に泊めてもらい
だされたものは何でも食べた

おじさんと息子は
全然口をきかなかった
息子がさけているような?

食事が終わり
息子と話し
写真とらせてよ思い出に

というと照れくさそうな息子の肩を
ぐっとだいた嬉しそうなおじさん

息子も照れながら笑っている

家にはいると
真っ白いペンキに赤い文字でINの扉が
目をひいた

これはどんな意味なんですか?

これは
あいつの部屋なんだ
俺が昔描いたんだ

IN
DREAM OF YOU

いい夢への入り口

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