初心

限界も同じ物も無い自然美

その生まれ変わる現実に身をあわせていくしかない
人間だけが水中であっぷあっぷ
がちゃがちゃしている

海に申し訳ない。

波は波動
波とよぶ固有名詞(1つの物)が
沖からくる訳ではなく

目に見えない速さで
水素と水素がくっ付き、離れて行くありさま
高速パラパラ漫画であり

沖の水は一滴もきちゃいない

周囲の水は陸よりの水面はへこみ
沖のみずはせり上がる

このなみは岸から200mくらい沖
クック諸島ラロトンガ島
独り20分泳ぎここまできたが

潮がドンドンひいて
戻れなくなる怖さを忘れずにいた

泳いでもどれない場合は
歩くしかないが

波が浅い海底にぶつかり
かわすのが難しいから足ひれをはいたまま
歩いて戻るのは矢継ぎ早にくる波に叩き付けられ危険だ

この波も岸に向かって泳いでいたが
振り向くと波がきたため
沖に向かい潜ってくぐり抜けた

間一髪
ものすごい速く重い波のロール
紙一重ににある1枚

この後の波でカメラが巻き込まれ
カメラと手首を結ぶ紐が切れてカメラは遥か彼方に
ひもが切れたから手首は折れネジられずに済んだが

初めて握っていたカメラを離した

歩いてカメラを探しみつけた
叩き付けられて無く10m向こうに浮いていた

今迄で一番浅く速い波
フィジーのクラウド9という
タバルア島よりすごい

何してるんだ俺?
と独り大笑い

潜るタイミング
鋭く強めにいかないと
抜けきれない

海底は固い珊瑚の岩盤
ヘルメットは無いから頭をうったら終わりだと
考えると怖くなるからやめる

ヘルメットは音が聞こえない
浮力があり頭から潜る際に抵抗がすごい為
最近はかぶらなくなった。

都会では知り得ないアドレナリン充満
怖さは頭でなく胸に全身から集まってくる
これもアドレナリンなのか?
自分でもわからないが
その後パニックになりかける

いつまでたっても
経験を積めば積む程
過去の恐ろしい体験が
悪い方へささやく

無心で行くと思った時点で無心でない

言葉の遥か先を泳ぐことのした

気力
体力
天運
海運
天命にそくす

これぞ武道
これぞ修行だ

身初心なるを顧みる(かえりみる)ことなかれ 道元

経験や知識が無い事を臆するな
ひとたび挑戦したのであれば初心を忘れることなく
初心を貫け

困難から逃げようとすると
必ずさらなる困難をつくりだす

限界は自分が決めているだけ
冷静に落ち着くことが自分を護る

自然が先生です

三位一体
独り波間で笑う

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