Dannoura

壇ノ浦
幼い頃ここで釣りを1度だけした
記憶は鮮明にのこり

懐かしさとあの日の感覚は消える事なく
ここに来てしまう

田舎だった下関は
子供ながらに
胸で感じた景色と郷愁を残す

海のみえる山の家から
バスでここにきて
糸をたらし
釣れたのは小さなカレイとメジナ

様々な船が行き交う
潮流厳しい水面は河のようだ

平家と源氏と村上水軍が
互いに戦い、多くの命を吸い込んだ海

海の分子に当時の時間がいまだに
残っている
水は数百年前の感情をも記憶している

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