フィルムと印画紙が絶滅へ

代々木上原ファイヤーキングカフェの2005年から14年目の個展

不思議なご縁と
未知の旅の先で待っていたこと

こと とは事
事象であり
過去である

未来は見る事はできないが
過去は見れる

過去の少し先にあること
過去とは今でもある
未来も過去である

「今」もこの文のように
微細な瞬間の過去の積み重ねにある

今年はなんだか
回転しながら輪廻しながら
今までと未来を行き来するイメージ 
が漠然と浮かぶ

今年の個展のテーマは
一昨年が日本の夕陽 陰陽
昨年が日本の御来光 黎明

写真に題名はつけない
なぜなら撮ったときは題名はなく
それは後付けであるから

宇宙の摂理の波や
自然に対して,身も心も裸で撮らせて頂くコンセプト
からズレる訳です

題名は写真を良く見せるプロデュースであるが

人間の恣意を押しつける事には違いない

題名を見て写真を見るのではない

写真は
その場に1瞬に立ち会った
強烈な1枚でなくてはいけない
ドキュメンタリーでありそのまま
無添加でなくてはいけない

安易な嗜好性の高い
ドローンの1枚では意味がない

題名なんかなくても1枚はうったえてくる

アニーパイル、キャパ、一ノ瀬泰造さんが見た戦場
50mmレンズとフィルムカメラで近づいて
死線を行き来した彼ら

結果 彼らは帰れなかったが・・・・
まなざしの先にあった写真は残る

海で生き死にをしたかった
本当の海を知りたかったから
裸で行ったら、本当に気道が閉まる程溺れた

だらだら長くなりましたが

実は15年以上プリントをお願いしていた
神楽坂の現像所データフォトさんが印画紙プリントを
僕の個展を最後にやめると聞いた

印画紙がなくなりつつあり
印画紙に焼き付ける巨大な機械を廃棄してしまう

「最後のファイヤーキングまでは
とっておきますが・・・」

今後はインクジェットになるとのこと
比べる性質が最初から違うのだが
微妙な色の諧調はどうしても印画紙にはかなわない

昨今のカメラのデジタル化と印画紙を使用するフォトグラファーが
絶滅しつつある世相にかき消されるのは
寂しい

だから
過去の未公開のフィルム写真をメインに
展示します
最後のアナログ全快!写真展

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