あの日を知る

2009年のフィジーの離島
この辺りは船も通らない
絶海の孤島

車なし
電線なし
ビルなし
お店なし
テレビなし
電気なし

天然水あり
妖精あり
村人あり
魚あり
タロイモあり
カバあり(覚醒する胡椒の木の汁)
大波あり

最高だ!

太陽も雨も虹も昔のまま

途方もない時間が
珊瑚や岩が砂になった時間に

それぞれに生きる為に順応した
絶妙な配置があるべき地球の姿

数十年後、中国マネーに買われ
ワイキキや佃島の様な姿になったら
海の神様も大暴れだ!
なんて思いながら
穏やかな海面に漂うも

ある一瞬にして
魔界に一変

ここは気軽に泳いで来る場でも
海は人間の住む場ではない

そんな手のひら返しの連続を切り抜け
体を安全な場に自力で運び
真剣に神経を張り巡らせる連続が

岸に戻りたいと
急にどこからか
胸に運ぶ

アドレナリンだか
なんだかが胸にすーっと集まり過ぎると
怖さに負ける

見た事も無い
教科書にも町の暮らしにもない
地球の常識を身をもって
心をもって知る

あの日がなかったら
今はないのだから・・・・

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